感動を求めて、忙しすぎる「ひまつぶし」に追われている団塊世代の男の記録。
by nori-126
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初春大歌舞伎 夜の部 松竹座 後半

松竹座夜の部の後半である。

八段目  道行旅路の嫁入
 舞台は松並木の街道で、上手に囃子方が並ぶ。舞台中央のせりから戸無瀬(藤十郎)と小浪(扇雀)が登場する。2007年1月の松竹座で同じ俳優、配役の二人の「山科閑居」を見たことがある。華やかな道行であるが、この後の九段目の「山科閑居」を知っていると、悲しい旅ゆきでもある。ここに奴可内(翫雀)がからむ。お軽勘平の道行でも鷺坂伴内が狂言回しででてくるが、途中で足した演出はない方がいいような気がする。

十段目  天川屋義平内の場 
 通し狂言ではめったに上演されないもので、関西では84年ぶりとのことである。

 天川屋義平(我當)の家で、千崎弥五郎(薪車)らが、討ち入りの武具を揃えて運び出す。そこへ、秘密を守るために、実家に帰された女房おその(吉弥)が義平に会おうと訪ねてくるが、会おうとしない。捕り方が現れて、武具を調達したことを白状するよう詰められるが、頑として聞かない。大星由良之助(藤十郎)が現れて、義平の心意気を讃える。

 我當のどっしりとした態度は、さすがである。「天川屋義平は男でござる」と見栄を切るところでは、大きな拍手が送られた。吉弥のこういう女方ははじめてみたが、必死な想いを表現してよかった。義平の心を試すためとはいえ、子の命まで脅かすというのは、納得がいかない。
    
十一段目 師直館表門討入の場 広間の場 柴部屋本懐焼香の場
 雪の積もった館の表門に由良之助以下の義士が並ぶ。総勢28人が並ぶと舞台は狭い。歌舞伎座は広いので41人が並んだが、それを見た時に松竹座なら30人程度かとブログに書いたのが当たっていた。最近、歌舞伎座は芝居小屋としては、舞台が広過ぎると感じていたが、こういう場面では広いと豪勢である。

 舞台は、館の広間になり、義士と館の侍との立ち回りになる。立ち回りは伝統的な歌舞伎のそれではなく、リアルである。刀と刀を打ち合わせないで止めるのが形になる。東京では、奥庭泉水の場という池にかかる橋での立ち回りが華やかだが、今回は室内での立ち回りで少し地味だった。

 柴部屋にひそむ高師直を引きずり出して、由良之助が止めを刺して本懐を遂げる。ここでは師直はよぼよぼのおじいさんである。午前の部の藤十郎の師直とはあまりにも違いすぎるが。由良之助が、亡き勘平の代わりに、義弟の平右衛門に焼香をさせる。最後に勝鬨をあげて幕となる。

 場の転換は、舞台が暗くなってから黒い幕が引かれて、金鎚の音がして少し待たされる。この形では間が抜けたような感じである。回り舞台で暗転ということはできないのだろうか?午前と午後の部を見る人はいいが、午後の部だけを見た人は物足りない想いをしたのではないのだろうか?

 上方ゆかりの俳優による仮名手本忠臣蔵は、藤十郎の4役という大活躍もあって、十分楽しめた。大きな役のできる俳優の数が少ないのは物足りないが、若い人たちがさらに成長して九段目も上演できるような通しを見てみたいものである。
by nori-126 | 2010-01-14 00:25 | 歌舞伎 | Comments(0)
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