感動を求めて、忙しすぎる「ひまつぶし」に追われている団塊世代の男の記録。
by nori-126
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11月文楽公演 第二部 国立文楽劇場

 11月19日(日)、文楽を見に行った。第2部の「心中宵庚申」を見たことがないので見てみたかった。席は7列24番で、日曜日というのに、お客さんの入りは7割程度だろうか?

11月文楽公演 第2部
心中宵庚申
上田村の段
 竹本文字久太夫/藤蔵
八百屋の段
 竹本千歳太夫/富助
道行思ひの短夜
 竹本三輪太夫 豊竹睦太夫 他/竹澤団七 他
 玉男(半兵衛) 勘十郎(女房お千代) 和生(島田平右衛門)
 蓑助(姉おかる)

 近松門左衛門の最後の世話物作品で、夫婦の心中という珍しい題材を扱っている。八百屋の養子の半兵衛は、姑に離縁を言われて実家に帰っている身重の妻のお千代を訪ねます。お千代を大坂に連れて帰ったものの、親戚に預けていた。養母に責められて、離縁する約束をするが、離縁を切り出してその上で、心中することを持ちかける。

 妻の実家で、舅、お千代、姉、半兵衛と4人の人形遣いが揃う。こんな場面は今までにあっただろうか?蓑助の遣う人形が、人形とは思えない動きをする。文楽を何十回とみて、最近になって、人形があたかも生きている人間のように思える瞬間がある。文字久太夫の深みのある声が、各人の複雑な想いを語った。

 千歳太夫は、少し大げさな感じを抑え気味にして、ユーモアに富んだ語りが軽妙だった。

 意地悪で憎たらしい姑に、養子ということで逆らえないという事情、心中の時に、お腹の子の回向をも願うという悲しみ、よくできているが、出来過ぎているが故に、素直に感情移入できないところもある。

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by nori-126 | 2017-11-19 23:09 | 文楽 | Comments(0)

夏休み文楽特別公演 第2部名作劇場 国立文楽劇場

 8月2日(水)、文楽を見に行った。毎年、夏は3部制として、第1部は親子劇場で第3部はサマーレイトショーとなる。第2部は夏祭浪花鑑だが、見に行く時間がない。蓑助さんのお辰が評判である。席は5列の右端の方だった。太夫さんは近くに見えるが、人形と字幕が見にくい。

夏休み文楽特別公演第2部
源平布引滝
義賢館の段
 靖太夫/錦糸 咲甫太夫/清友
矢橋の段
 亘太夫/錦吾
竹生島遊覧の段
 津國太夫他
九郎助住家の段
 希太夫/寛太郎 文字久太夫/團七 咲太夫/燕三 呂勢太夫/清治
 文司(九郎助)小まん(清十郎)和生(義賢)玉男(斎藤実盛)玉也(瀬尾十郎)

 義賢館の段はめったに上演されないので見るのは初めてである。平家打倒の旗印である白旗が義賢から義仲に渡る筋を描いて、後の筋が理解しやすい。竹生島遊覧の段では舞台に大きな船が登場して、華やかである。

 九郎助住家の段では、筋が目まぐるしく展開する。親子の情、忠義との狭間で翻弄される悲しみを描いている。咲太夫のしっとりとした語りは、さすがである。文字久太夫と呂勢太夫の豪快な時代物らしい語りも舞台を彩り、終幕に向けて疾走する。

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by nori-126 | 2017-08-03 22:02 | 文楽 | Comments(0)

文楽4月公演 六代豊竹呂太夫襲名披露 第1部 国立文楽劇場

 4月30日(日)、文楽の千秋楽を見に行った。豊竹呂太夫の襲名披露公演で、第1部に口上と披露狂言がある。席は9列34番と太夫さんの表情の見やすい右の席にした。

寿柱立万歳
三輪太夫 津國太夫 他/清馗 他

菅原伝授手習鑑
茶筅酒の段
 芳穂太夫/宗助
喧嘩の段
 小住大夫/清丈
訴訟の段
 靖太夫/錦糸
桜丸切腹の段
 文字久太夫/藤蔵

豊竹英太夫改め 六代豊竹呂太夫 襲名披露口上
 寛治さんが、五代は文楽の太夫らしからぬ男前だったが、六代は太夫らしいと言って笑わせた。五代は若くして亡くなったので、六代に対する期待は大きいだろう。

寺入りの段
 呂勢太夫/清治 呂太夫/清介 咲太夫/燕三

 咲太夫の語りはさすがに切場語りである。艶があって力強い。 

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by nori-126 | 2017-05-01 00:32 | 文楽 | Comments(0)

文楽4月公演 六代豊竹呂太夫襲名披露 第2部 国立文楽劇場

 4月12日(水)、文楽を見た。4月公演は英太夫改め、六代代豊竹呂太夫襲名披露公演で、第1部で襲名狂言と口上があるが、第2部は特にない。劇場の表に呂太夫の幟が並び、桜が満開である。企画展示室には、歴代の呂太夫が紹介されている。三代が六代の祖父であり、四代は後に嶋太夫を名乗って人間国宝になった。

 六代呂太夫は、文楽を見始めた頃に、御霊神社での素浄瑠璃の会で見たのを覚えている。次の切場語りの候補であろう。力強い語りではないが、しっとりした語り口は、正統の浄瑠璃語りという雰囲気を持っている。

 文楽4月公演 六代豊竹呂太夫襲名披露 第2部 国立文楽劇場
楠昔噺
拍子の段 
 咲甫太夫/清友
徳太夫住家の段 
 始太夫/喜一朗 千歳太夫/富助
 玉男(徳太夫)和生(小仙)

曽根崎心中
生玉社前の段 
 睦太夫/清志郎
天満屋の段
 津駒太夫/團七
天神森の段
 呂勢太夫 咲甫太夫 他/寛治 清志郎 他

 文楽で見るのは3回目くらいになると思うが、繰り返し見るたびに、人形の細かい動きに感情移入が深くなっていくようである。

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by nori-126 | 2017-04-13 02:06 | 文楽 | Comments(0)

初春文楽公演 第2部

 1月25日(水)、文楽を見に行った。第1部は、今月は時間がなくて行けなかった。正月の飾りがあるのが、少し時期遅れの感じである。ここ数年は、正月に第1部を見るのを恒例にしていたが、今年は東京に行っていたので行けなかった。

 平日であり、お客さんの入りは3割くらいか?こんなに淋しのは久しぶりである。お染久松の一部の通しで前にも見たことがあるが、質店の段は初めてかも知れない。通しを2回見ているが、抜粋なのですべてを演じるわけでない。

お染久松 染模様妹背門松
油店の段 咲甫太夫/清友 咲太夫/燕三
 番頭善六と大阪屋源右衛門という悪役のやり取りが面白い。箒を三味線に見立てて掛け合いをする。ギャグが盛り込まれていて、咲太夫さんが真面目な顔で、「アイハヴァペン」とピコ太郎の真似をしたり、「君の名は」「善六でございます」と語るのはおかしい。前回は「整いました」とやはり咲太夫さんが語った。

生玉の段 芳穂太夫 小住大夫/團吾 錦吾

質店の段 千歳太夫/富助

蔵前の段 松香太夫 三輪太夫 希太夫 津國太夫 南都太夫/喜一朗 燕二郎

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by nori-126 | 2017-01-26 10:39 | 文楽 | Comments(0)

文楽錦秋公演 第2部 国立文楽劇場

 11月13日(日)、文楽を見に行った。勧進帳の上演のために花道が作られている。文楽ではめったに見ないので、珍しい光景で初めてみた。席は   で、前に大きな体の男性がいて、見にくかった。

増補忠臣蔵 本蔵下屋敷の段
睦太夫/清友 咲太夫/燕三

 仮名手本忠臣蔵を補う形で作られた演目である。塩谷判官を抱きとめた加古川本蔵が九段目山科閑居の段で大星由良助を訪れるまでのいきさつを描いている。主人若狭助から与えられた袈裟と尺八が、九段目の虚無僧姿での登場につながっている。九段目を知っていると、筋が理解しやすい。

 咲太夫の語りは艶があって、さすがに切場語りである。前回は、声に力がないかと心配したが、万全の語りを聞かせてくれた。

艶容女舞姿
 希太夫/清丈 文字久太夫/宗助 津駒太夫/寛治

 酒屋の息子半七が、芸者三勝と子までもうけて、人殺しまでしてしまう。嫁のお園の苦悩、実の父や義理の父母の苦悩を描いている。お園のくどきが聞き処である。半七と三勝がそれを家の外からうかがうという、実によくできた話で泣かせる。初めの方に滑稽な場面もあって、文楽の楽しみを満喫できる。

 津駒太夫の語りが、しっとりとしていて見にしみる。こういう場面での語りの情の入れ方は本当にうまい。

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by nori-126 | 2016-11-14 02:56 | 文楽 | Comments(0)

夏休み文楽特別公演 第2部 国立文楽劇場 

 7月27日(水)、文楽を見に行った。毎年夏は、3部制となっており、第1部は親子対象の新作、第2部は名作劇場、第3部はナイトショーとなっている。

薫樹累物語(めいぼくかさねものがたり)
 豆腐屋の段/埴生村の段/土橋の段

 松香太夫他 咲穂太夫 千歳太夫 靖太夫 呂勢太夫
 和生(累)玉男(与右衛門)

 初めて見る演目で、筋がわかりにくい。古い伝説の累の物語と伊達騒動を組み合わせものらしい。累の伝説は、様々な物語になっており、歌舞伎舞踊の「かさね」や真景累ケ淵もそうである。怪奇と忠義を組み合わせた物語になっている。

 豆腐屋の段では、与右衛門のために金を工面するために、身売りをしようとする累の気持ちが語られる。姉の怨念で顔に痣ができたのを知らない。

 累が自分の顔を鏡で見て絶望して、身投げをしようとするところから急展開する。与右衛門が養護する歌潟姫も登場して、累は嫉妬に狂う。それが誤解と分かってめでたしとなるかと思ったら、怨念の祟りで破局へと向かう。

伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
 古市油屋の段/奥庭十人斬りの段
 津駒太夫/寛治 咲太夫/燕三
 蓑助(お紺)勘十郎(福岡貢)玉也(万野)

 歌舞伎でも文楽でも見たことがある。一時の迷いから、罪のない人を切りまくるのは後味がよくない。それを忠義のためなので、めでたしめでたしという結末なのが、納得いかない。刀のすり替えや意地悪な万野など見どころはある。

 お紺が恋仲の貢のために、鑑定書を手に入れようと、岩次と一緒になろうと悩む場面が見どころである。蓑助の遣うお紺の動きが絶妙である。津駒太夫の情のある語りと相まって、久し振りに鳥肌が立った。人形が人形でなくなり、語りがぴったりとくる瞬間である。

 殺しということになると文楽は残酷である。人形なのでなんでもできる。お客さんから笑いがあったが、あながち笑ってはいけないとも言い切れない。笑いのある方が救いがあるかもしれない。とりわけ、2日前に相模原で残酷な事件があったこの日はそう思う。

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by nori-126 | 2016-07-28 00:27 | 文楽 | Comments(0)

文楽四月公演 妹背山婦女庭訓 第1部 国立文楽劇場

 4月24日(日)、文楽を見に行った。千秋楽にやっと、第1部を見ることができた。6年前に同じ妹背山女庭訓の通し狂言があったときに、1部だけ見た。この時の妹山背山の段では、背山の床に住大夫、妹山の床に綱大夫が座って掛け合いで語った。文楽を見て日が浅かったので、その良さがよくわかっていなかったが、今では望むべきもない豪華な舞台であった。

 今月は英大夫が第2部で咲太夫が休演なので、第1部は将来を担う若手の出演である。妹山背山の段を語る千歳大夫、文字久大夫、呂勢大夫、咲甫大夫の今後の活躍が期待される。

初段  小松原の段 蝦夷子館の段
二段目 猿沢池の段 
三段目 太宰館の段 妹山背山の段

 なんといっても、妹山背山の段が見ものである。川を挟んで上手と下手に同じような屋敷を配して、恋を成就できずに死んでいく若い二人が哀れである。それを見送る親の悲しみも身に染みる。床を左右に配して、大夫が語るという工夫もいい。通しでないとまず見られない段で、次はいつみられるだろうか?

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by nori-126 | 2016-04-25 03:05 | 文楽 | Comments(0)

文楽4月公演 妹背山女庭訓 第2部 国立文楽劇場

 4月23日(土)、文楽を見に行った。今月は通し狂言「妹背山女庭訓」で、千秋楽の前日にやっと見ることができた。5年前の4月にも同じ通し狂言があったが、1部しか見られなかった。席は8列34番だった。

 ロビーに演目にちなんで大神神社の杉玉が置かれていた。

 3月に人間国宝の人形遣い吉田文雀が引退した。引退興行なしということで淋しい限りである。今月は咲太夫が休演で、若い太夫のがんばりが期待される。

 二段目 鹿殺しの段 掛乞の段 万歳の段 芝六忠義の段
 四段目 杉酒屋の段 道行恋苧環  七上使の段 姫戻りの段 金殿の段

 金殿の段だけは通しでない時に見たことがあるが、他は文楽でみるのは初めてである。

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 大神神社の杉玉 ↓
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by nori-126 | 2016-04-25 02:54 | 文楽 | Comments(0)

文楽初春公演 第2部 国姓爺合戦 国立文楽劇場

 1月23日(土)、文楽第2部を見に行った。国姓爺合戦の通しで、近松門左衛門の有名な時代物である。教科書で習ったことがあるが、見るのは初めてである。

 中国・大明皇帝の元に、韃靼王より妃を申し受けたいという申し出があり、妹の栴檀皇女を娶らせようとする。皇女は船で沖へと逃げる。日本の平戸に流れ着き、和藤内と元は大明国の旧臣の父老一官は、祖国再興のために唐へ渡る。

 和藤内と両親は、老一官の娘の夫である甘輝の居城へ行き、助太刀を頼む。妻の縁で味方するのではないと、妻を殺そうとする。それをかばう和藤内の母。スケールの大きな話の中に孝や忠という義理人情がからむ。

 国姓爺合戦
 大明御殿の段
  亘大夫、小住大夫、咲寿大夫/清允 他
  清五郎(大明皇帝)、文昇(栴檀皇女)、幸助(和藤内)、一輔(小むつ)、
  玉輝(老一官)、勘壽(老一官妻)、勘十郎(錦祥女)、玉男(甘輝)

 小住大夫の声につやがあった。亘大夫はやや軽い感じの声である。

 大明殿奥殿の段
  松香大夫/清友

 芦辺の段
  始大夫/團吾
  始大夫は大きな声がよく響いていた。

 平戸浜伝いより唐土船の段
  芳穂大夫、希大夫、文字栄大夫、南都大夫、咲寿大夫/清志郎他
 
 和藤内と妻が貝を拾い、貝尽くしで少し色っぽいやり取りがある楽しい場面である。シギとハマグリの争いを見て、戦術を思いつくところも面白い。おかしな節の中国語がでてくるのも笑いを呼ぶ。現代なら中国語でないとわかるは当時はどうだったのだろうか?

 芳穂大夫の明るいよく通る声が朗々と響いた。咲寿大夫は女性の声に艶がある。文字大夫は少し声がでにくそうだったが。

 千里が竹虎狩りの段
 小住大夫/錦吾 三輪大夫/喜一朗

 虎の着ぐるみがでてきて面白い動きをする。観客の方へ向かって構えてみたり、三輪大夫の席まで行って、扇子で頭をたたかれていた。三輪大夫は母の声に艶が感じられた。

 楼門の段
 咲甫大夫/清介

 咲甫大夫の高い声が朗々と響き、よく通る。長く引っ張るところも息が続いていた。

 甘輝館の段
 千歳大夫/冨助

 三味線の力強い音で始まる。千歳大夫は抑え気味でしっとりと語った。少し大げさな顔の表情は見られたが。

 紅流しより獅子が城の段
 文字久大夫/藤蔵

 文字久大夫は低い声でしっとりと語った。ここでは、忠や孝といった人情が表にでてくる。スケールの大きな歴史物語だけでない魅力がある。

 嶋大夫の引退で、切場語りは咲大夫一人になる。第2部は切場語りがいない。誰が次の切場語りになるのだろうかという興味で、つい、大夫さんの語りが気になる。

 時代物では、豪快な男性の人形としとやかな女性の人形の遣い方も見どころである。和藤内は月の後半を担当する幸助さんだったが、力強い動きがよかった。勘十郎さんの甘輝の妻の動きも興味深かった。

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by nori-126 | 2016-01-24 00:53 | 文楽 | Comments(0)