感動を求めて、忙しすぎる「ひまつぶし」に追われている団塊世代の男の記録。
by nori-126
カテゴリ
全体
1万人の第九
第九(1万人の第九以外)
合唱
歌唱レッスン
クラシック音楽
オペラ・バレエ
バイオリンレッスン
ポピュラー音楽
歌舞伎
古典芸能
文楽
仏像を彫る
美術展
陶芸
歴史散歩 大阪
歴史散歩 堺
歴史散歩 京都
歴史散歩 奈良
歴史散歩
街道を歩く
西国三十三所
山歩き
花 四季彩々
自然観察 花・鳥・昆虫
園芸
美味探訪
囲碁
読書
外国語
城巡り
名建築訪問
煎茶道
未分類
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
more...
フォロー中のブログ
SOLO*WALKER
暮らしの歳時記
続・季節とともに
エキサイトブログ以外のリンク
最新の記事
小澤征爾音楽塾 「コシ・ファ..
at 2024-03-16 23:11
東京名建築訪問 表参道
at 2024-03-16 23:08
三月大歌舞伎 昼の部 歌舞伎座
at 2024-03-16 23:05
中尊寺金色堂 展 東京国立博..
at 2024-03-16 23:02
三月大歌舞伎 夜の部 歌舞伎座
at 2024-03-16 22:58
織田有楽斎 展 サントリー美術館
at 2024-03-16 22:57
東京名建築訪問 六本木
at 2024-03-16 22:52
大阪新音フロイデ メサイア ..
at 2024-03-16 22:46
春を呼ぶ第九コンサート 阿倍..
at 2024-03-10 21:00
東大阪第九シンフォニー合唱団..
at 2024-03-09 00:20
最新のコメント
宇恵和昭
by 成山裕治 at 07:02
彦根城
by 彦根城 at 07:02
名古屋城
by 名古屋城 at 16:26
玉木彦助
by 大松伸洋 at 16:26
今まで朝丸さんの鉄砲勇助..
by オールドじいさん at 20:44
ライフログ
検索
タグ
(651)
(417)
(224)
(217)
(191)
(174)
(146)
(142)
(137)
(132)
(109)
(108)
(108)
(107)
(90)
(77)
(71)
(66)
(50)
(48)
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


秀山祭九月大歌舞伎 新橋演舞場 夜の部 前半

 9月5日(水)東京で会議があったので、秀山祭の夜の部を見に行った。秀山祭は初代中村吉右衛門の俳号「秀山」を冠して始まった興行である。当代の吉右衛門は、初代の孫(娘の子)であり、染五郎は曾孫に当たる。新橋演舞場のロビーに初代吉右衛門の舞台写真が掲げられていた。

 東銀座駅から地上にでると、歌舞伎座のあった場所は工事の覆いがあるが、歌舞伎座の姿は見えなくなっていたのですでに取り壊されたのだろう。席は、1階13列13番だった。ネットでの予約で席を選べるようになったので、前回と同じ席になった。

一、猩々
 松葉目物の舞踊劇である。酒売り(芝雀)が登場して酒を猩々(梅玉・松緑)に勧める。酒を飲む様がいろいろなヴァリエーションで踊られる。猩々は酒に強いので千鳥足といった感じの酔い方である。滑稽なのは、水の中を抜き足差し足で歩くところくらいである。梅玉に比べると松緑の顔が本当に小さくみえた。
             

二、平家女護島 俊寛 
 俊寛は、平成18年南座の顔見世で、仁左衛門の俊寛で見たことがある。
 平家に対する謀反の罪で島に流された俊寛(吉右衛門)、丹波少将(染五郎)、平判官(歌昇)は、少将と海女千鳥(福助)の祝言を祝っている。

 そこへ都から使いが来て、瀬尾太郎兼康(段四郎)が少将と判官の赦免を告げる。落胆する俊寛は、丹左衛門(仁左衛門)によって許されることになるが、千鳥が乗船できないと知った俊寛は、島に残る決心をして瀬尾を切る。俊寛を一人残して船が島を離れていく。

 浅葱幕が落とされると、舞台の中央に粗末な庵がある。岩の陰から吉右衛門がとぼとぼと登場する。やつれてはいるが、やさしい顔つきは、吉右衛門ならである。立ち振る舞いにも弱々しさが現れている。少将と千鳥の祝言を祝うところでは、喜びを体で表現する。

 染五郎と歌昇は、都の公家の気品をだして落ち着きが見られた。福助は、田舎の素朴な娘の感じを出そうとしていたが、わざとらしくて会場の笑いを誘っていた。千鳥という役は、純情さと少し粗野な感じの兼ね合いが難しい役である。

 段四郎の悪役が、憎たらしさがよくでていて、納得できた。役目を忠実に果たす忠臣なので、殺されてしまうのは可哀そうである。それに対して、丹左衛門は善人ということだろうが、遅れて赦免状を出すだけで、俊寛の味方をするわけでもなく、物足らない。仁左衛門がするには、役不足である。昼の部で、大役があるので仕方がないが。

 吉右衛門は、はじめの弱々しい様、祝言での喜びの表現、赦免されないことを知っての落胆、追加で赦免を知っての喜び、妻が死んだことを知った悲哀、島に残る決断、去りゆく船を見送る悲しみと、変化する心情をうまく表現していた。船が去ったあと、岩の上で沖をみつめながら、無言でたたずむ姿が印象的だった。

 船が出て行った後、花道に波模様が押し寄せて、回り舞台で、波の模様が舞台全面に広がる。絶海の孤島だという印象を与える効果的な演出である。南座で見た時は、2階席だったので、上から波の景色がよくみえた。この場面だけは上から見る方がいいようである。  

秀山祭九月大歌舞伎 新橋演舞場 夜の部 前半_d0097373_2411562.jpg

          
by nori-126 | 2010-09-07 23:51 | 歌舞伎 | Comments(2)
Commented by mami at 2010-09-13 18:27 x
吉右衛門さんの俊寬は本当に素晴らしいですね。何度観ても涙が出ます。
仁左衛門さんの丹左衛門、知と情のある裁き役ですっきりしていてあれでよいと思いました。
千秋楽にもう一度拝見してきます。レポはその後でアップします。
Commented by nori-126 at 2010-09-13 20:14
 コメントありがとうございます。丹左衛門という役は、はでさがないので、難しい役なのだと思います。前に仁左衛門で俊寛をみたので、物足りないと感じたのですが、昼の部で活躍のようなので仕方ないですね。昼の部が見れないのが残念です。レポを楽しみにしています。
<< 秀山祭九月歌舞伎 新橋演舞場 ... 鍋島 サントリー美術館 東京六本木 >>